ミズキの実に雨粒が溜まり辺りの景色を映し出す。
何だろう変なものが見つかった。これはサシガメの脱皮した後。
数日前まではここにたくさんいたのです。筒を集めたような卵塊から一斉に生まれていたのです。まるで黄色の花が咲いたようでした。その後来てみると一匹だけいましたが、今日はみんなどこかに行ってしまったのです。
こんなものも見つかりました。ウドンゲです。
今度は背中にハ-トを背負ったカメムシです。名前は、昆虫学者のエサキ、紋が黄色でモンキ、肩のように見える部分が尖ったツノカメムシで、エサキモンキツノカメムシです。ミズキの実に雄がいたり、交尾したのもいたり今日はとても賑やかです。
雨が止んで気温が上がってきたためなのか、みんなどんどん動き回って飛んで行ったりしていますが、ハ-トの紋が白っぽい雌の方は逃げません。逃げないどころか葉にしがみつくように産卵した卵をじっと守っているのです。「何があっても守る」という気迫が感じられます。その健気な姿は人間も大いに見習うことが多いと思った。
空が明るくなり、ヤブカンゾウの花やネジバナの花が咲きベニシジミが飛び始めた。そして道端のナワシロイチゴの実が、今が食べごろと実っていた。今日は人を恐れないエサキモンキツノカメムシの愛情に言葉にできない強さを感じた。
【担当:吉田文雄】