靄で煙る山の緑が生き生きとし、遠くからホトトギスの声が聞こえてきた。
中腹に黄色の模様が見えた。ジャケツイバラかもしれないと思った。
なんとか近づいて見るとやっぱりジャケツイバラだった。その棘は鋭く危険なので伐採されがちであるが、細々と生きている。花はとてもきれいだ。
村に戻るとカルミアの花が今を盛りと咲いていた。雨に恵まれいつもよりきれいに見えた。
テントウムシの幼虫も生き生き。ホオジロアシナガゾウムシも元気。
サルナシの花も咲き始め、同じ仲間のキウイフル-ツの花も咲き始めた。
ドクダミやツツジも今日の雨を喜ぶようにはっとするほど美しく咲いた。
恵みの雨で植物が元気になり、それを食べる昆虫たちも元気になり、その昆虫を食べる雛たちもきっと元気に育って行くことだろう。
吉田文雄