そんな、登山客を楽しませてくれ、愛川町を見守ってくれている高取山は、広葉樹と針葉樹が混在している山です。
多くの山の針葉樹(杉・ヒノキ)は、植林されているもの。植えた当時は苗の状態だったので1mくらいだったものが、成長し、立派な森林を作っています。
木々が密集していると、隣同士の葉が重なり、1本1本の木に日光が当たらなくなります。そうすると、木々の成長が悪く、二酸化炭素の吸収力も低下します。
さらに、下草も生えず、根もしっかり張ることができません。
その結果、木は細く、しっかり根付いていないため、雨が降った際など土砂崩れが起きてしまいます。
そうならないために、あえて木を伐採し、密集しないように調整をすることを『間伐』と呼びます。
高取山では、森林組合の方が中心となり、間伐をおこなっています。
ただ、間伐をして起こる次の問題は、伐採した木をどう運びだすか。
そこで、次に必要なのが木を車で運搬するの道。これを『林道』と呼びます。この林道は重要な役割を果たします。この道があるからこそ、木を運びだすことができ、その木材を資源として有効に活用できます。
高取山にある、林道や間伐の様子を目の当たりにして、林業、そして人間と木・森・自然との関係を改めて考える機会となりました。
多田(らん)
※林道は許可なく立ち入ることができませんのでご注意ください。