夏と違って、秋は陽の光も違います。夏のジリジリとした、熱く痛いと思う日差しより、秋は優しくやわらかな日差しです。時折吹く涼しげな風に乗って金木犀など秋の香りも運んでくれています。
芝生の上でのんびりゴロゴロしたい~…所ですが、昆虫たちは何やら忙しそう。かわせみ棟前の池ではさまざまな昆虫で賑わっていました。
遠くから見るとわからないのですが…近付いてみると…10mm程のコガネムシ科である『マメコガネ』が交尾をしていました。あっちでも…こっちでも…そっちでも…。
メスを奪い合おうと、バトルが繰り広げられている場面もありました。交尾中のマメコガネは、邪魔をしようとしてくる奴を必死に後ろ足でキックして払い除けて抵抗しています。
邪魔をしていたマメコガネも観念して、寂しそうに去っていきました…。そのあとも遠くから羨ましそうに、交尾をしている2匹を見つめます。大丈夫。きっとすぐに素敵なメスに出会えます。
こちらでは、5匹のマメコガネがどの組み合わせで交尾するかをもめていました。決まったかな?と思えば、入れ替わり…その繰り返しが10分ほど繰り返され、やっと相手がきまったようです。
一生に一度の相手は力付くでも手に入れたいもの。マメコガネの熱い想いが伝わってきました。
熱いバトルをよそに、隣ではトンボ科の『ネキトンボ』が静かに交尾をしていました。多くの赤とんぼが卵で越冬するのですが、ネキトンボは幼虫で越冬するめ、赤とんぼの中では早い時期から羽化が始まります。
そんなネキトンボの交尾の近くでは『シオカラトンボ』のオスが、メス探しをしていました。じーーーーと岩の上に止まり、たまに飛んでくるネキトンボのメスを追いかけたり、寄ってくるのを待ったり…。たそがれていました。
この池が産卵場所になっているということもあり、奥の昆虫を見ることができます。ミクロの世界では交尾をしたり、バトルが繰り広げられていたりと、大忙しな昆虫たち。シルバーウィークが終わる人間たちも明日から大忙しかなぁ~。
多田(らん)