そんな暑い中ですが、セミは全力で鳴き声を出し子孫を残すために必死な姿をあちこちでみることができます。ふれあいの村でも抜け殻や、セミが出てきた穴があちこちにあります。
昨日、日中にも関わらずセミが羽化をしている瞬間を目にできました。
ふれあいの村一番に高い木、『メタセコイヤ』で羽化をしていたセミはものの30分で体を殻から全て出し、よたよたしながらも木に登っていきました。
よ~く見ると、白色の身体の中にグラデーションがキレイな緑色の翅。この姿は、外敵から自分を守るために葉に似せた色だとも言われています。
脱した殻をよく見ると、白色の筋のようなものが残っています。これは殻から離れるまでずっと、セミの身体と繋がっていました。まるでへその緒のようです。
セミは卵からかえるころには親はいません。生まれてから誕生するまで、地中で約7年過ごし、1人で誕生するのです。そして、誕生してから初めて仲間たちと出会うことができます。
このセミも、よたよたしながらも誕生して真っ先に上へ向かって歩いていきました。早く仲間に会いたいといわんばかりに。地上に出てからは約1週間しか生きていることができません。
鳥などの外敵から身を守りつつ、そこからまた素敵な出会いがあり、子孫を残していくんですね。その1週間しかない命を子孫を残すために、全力で鳴き続ける姿は勇敢な姿であり、また命の尊さを感じさせます。
この時期はどこにいても聞こえてくるセミの声。その前身全力で必死な声と姿を、是非とも皆さんも感じてみて下さいね。
多田(らん)