「山椒は小粒でもぴりりと辛い」ということわざがあります。「体は小さくとも優れた才能や力量があり侮れない」というたとえです。確かに、小さな実を一粒口に含むと強い刺激が口の中に広がります。
香辛料として知られているサンショウはみかんの仲間。夏の終わりには、山椒の実が熟して綺麗なオレンジ色になっているので本当に小さなみかんがなっているように見えます。
サンショウは季節によって呼び名や使い方が変わります。オレンジ色や赤色の実は実山椒と言い、佃煮などに使います。
塾しきるとその実が裂け、種子が弾けた割り山椒の皮は七味唐辛子などに入っています。春の黄色い花は花山椒と言い、は料理の彩りに使います。夏の始まりの青山椒(青い実)や、秋の実山椒(熟したオレンジ色の実)は佃煮などに使います。葉は料理に添えられ、幹は香りが良く堅いため「すりこぎ棒」の材料となります。
自然と長く付き合うことで分かってきたサンショウの様々な特徴。山椒の実や葉は本当に小さいのですが、
効能や特徴を知ることで必要な分だけを使う事が出来ます。自然の持つ能力や特徴を知って、本当に必要な時に必要な量を知る事。それは飽和状態になりがちな現代社会において大切なことかもしれません。(葉)