遠征地は基本的に何もない広場ですから、料理はもちろん自炊ですし、炊事場だって手作りです。U字溝にグリーチングの即席かまどを上手に使いこなしてきました。「昨日はマッチを三本つかったけど、今日は一本でつける事が出来た。」と満足げです。
夜寝る時間も「9時間」と決められているだけですから、朝起きる時間もまちまちです。しかも食材も自由に使うので、班によってメニューが異なります。朝からラーメンを食べる班もあれば、前の畑からモロヘイヤを取ってきてご飯にかけて食べたり、クレープを焼いたりと、班のこだわりが出てきました。
班でこだわるためには、その班の班員1人1人の意見が出されて、それをまとめることで班としてのものが出来上がります。キャンプの日数が短いと、お互いに気を使うだけで、なかなか自分の意見が出せなかったり、相手の意見を聞き入れられなかったりします。表面的な付き合いで終わってしまうなんてことも少なくありません。。
しかし、今回そんな自分の意見は「ありのままの姿」として「WILD(ワイルド)」と表現し、自分のワイルドをだし、そして相手のワイルドを受け入れよう。とテーマを作りました。
班でのこだわりが出来始めたということは、班員が真の意味での友達に近づきつつある証拠なのだとおもいます。
そんなこだわりの先の今日のフリーキャンプですが、一番人気は沢あそび。時間はずれながらではありましたが、最終的には全班が沢に出かけ遊んできました。遠征地の裏にその沢が広がるのですが、水を掛け合う声やら歓声やらが流れてきます。
歓声といえば、ふれあいの村の食堂の店長さんが遠征地へ陣中見舞いに来てくれました。しかも、デザートにとゼリーまでいただきました。このサプライズプレゼントに子どもたちも大喜び。もしかしたら、今日一番の大きな声だったかもしれません。どうやら今年の参加者は、野外炊事をみても食べる事が好きな人間がそろっているようです。
途中の大雨にも負けず、自分達だけで過ごす26時間、フリーキャンプはこれでおしまい。自分のワイルドを出した子も、人のワイルドを受け入れられた子も、みんなワイルドさが増してきたことでしょう。
さぁ明日はこのフリーキャンプで貯めたワイルドさをもって、山あり谷ありの「ワイルド・ウォーク」に出発し、愛川ふれあいの村に戻ります。
林田(まぁぼ)