今日は村内をゆっくり歩いて、時には立ち止まって、ミクロの世界をご紹介したいと思います。
まずはかわせみ棟池前にいた昆虫たち。一見静かで何もいないように見えますが、よく見るとカラスウリの葉の裏で『クロウリハムシ』が交尾をしているのを見つけました。カラスウリの葉を好んで食べ、幼虫は地中でウリ類の根を食べて育つことからこの名がつけられています。
同じくカラスウリの葉の裏にいたのが、『アリとアブラムシ』。実はこの2種の昆虫は【共生関係】にあります。植物の汁液を吸っているアブラムシは甘い液体の排泄物を出します。この甘い液体がアリの好物なのです。アリは甘い汁を貰う代わりに、アブラムシを天敵から守ってあげます。こうやって自然界には人間界と同じく、さまざまな関係が成り立っています。
さらに村内を歩いていくと「セミがいるよ~!!」という子どもの声が聞こえてきました。せきれい1の前に羽化をしたばかりの『ニイニイゼミ』がいました。身体は小さく、抜け殻に土がついているのが特徴。土がついているのは、乾燥を防ぐために尿を使って塗るのではないかといわれていますが、真相は解明されていません。不思議が多い自然界。「なぜだろう?」と考えるのもまた一つの楽しみでもあります。
かわせみ棟の前のメタセコイヤには『アブラゼミ』の抜け殻がありました。見上げると、葉にたくさんの抜け殻が!!羽化するのに、一晩ゆっくり時間をかけますが、羽化している途中に天敵に狙われることもあります。そんな厳しい世界でもある自然界。身の安全を守るために高い位置で羽化をしたのでしょう。
こうして、何気なく歩いている足元も、良く見てみると普段気が付かないような発見があるかもしれません。ふれあいの村でも街中でも、ぜひ!ミクロの世界を探検してみてくださいね♪
多田(らん)