午前中は激しい雨と風が吹きつけていました。午後になって、台風が過ぎ去った後の愛川ふれあいの村は
まるで木々が、そのまま地面に映ったかのようになっていました。いつもは見えているコンクリートの道や、土の道が見えなくなっていました。緑の木の根元は緑一面になり、黄色い実、ギンナンがなっていたイチョウの木の下には黄色が散らばっていました。
せっかく咲いたヒガンバナは、倒れていました。そこにひらひらと黒の翅に赤をあしらったアゲハモドキがやってきました。雨に濡れたヒガンバナに近づいて、ホバリングした(空中に浮いた)まま、蜜を吸っています。そのあとを追うように、さらにもう一匹のアゲハモドキがやってきました。二匹は仲がいいのか、連れ添ってどこかへ飛び去ってしまいました。
このアゲハモドキは、見た目はチョウですが、実はガの仲間です。
毒を持っているため、捕食されにくいジャコウアゲハのメスに擬態していると考えられています。だから名前はアゲハ『モドキ』なんだそうです。食べられないように、アゲハモドキも、一生懸命です。
自然は見ている分には美しいですが、一つ一つ紐を解くと生きるための知恵や方法が、たくさん散らばっています。(葉