本日の午前中は雨が降っていました。そんななか、高取山の撮影に行ってきました。
山に一歩踏み入ると、そこはまるで違う世界でした。高い木々に囲まれ、いつもは高く感じられる空がグッと近く感じられました。常に人の楽しそうな声が響いている村とは違い、音が少なく、葉に当たる雨の音と、自分の足音と、鞄の中の水筒の水音だけが聞こえました。
山に入ってしばらくたつと霧がかかっており、見通しは良くありません。しかし、鈍く差し込む陽の光が柔らかく届きます。まるでトトロやもののけ姫の森のようです。
どんどん登っていくと、ブナ林にでました。まっすぐに空に伸びるブナを立ち止まって眺めていると、幻想的な世界が広がっていました。土がむき出しになっており、滑りやすくなっているので足元に気を付けながら、さらに登っていきます。
ブナ林を抜けるとクリの木やニガキが迎えてくれました。まっすぐな木々の代わりに色々な方向へと伸びた枝をした木々を見た時、がらりと風景が変わったので、とても不思議な気持ちになりました。
いままではむき出しの土しかなかった足元には、クリが落ちていて、キノコが生えており、秋の穂やシモバシラの花などもありました。もう秋なんだなぁと感じさせられました。
頂上に上がるころには、山にかかっていた雲たちが大移動。山を撫でるように降りていき、そのままどこかへ行ってしまいました。突然晴れ、愛川町が眼下に広がっていました。
下り始める頃には見えていなかった風景を見ることができました。下りは雨上がりの高取山を体感。雨粒が光に当たってキラキラと輝いていました。雨の日登山は色々な山の表情を見ることが出来ます。なかなか風情があって、おもしろいですよ。
機会があれば、充分な雨やヒル対策をして、安全な雨の日登山を楽しんでみてはいかがでしょうか。(葉)